ステッカーの豆知識
ステッカーTIPS
そもそも「ステッカー」ってなに??
英語で書くと「STICKER」で、「STICK」というのは棒のこと。スティックやステッキのことです。
「棒が突き刺さる」という動詞としての使われ方から「引っ掛かって動かない」の意味を持つ事になりました。これはクルマが砂地などで「スタックする」ことなどと同じ使い方。
さらにここから転じて「粘りついて固着する」という意味を持つ事となったそうです。
ステッカーとシールの違いは?
平たく言えば、同じです(笑)。「シール」も「ステッカー」と同じく語源がユニーク。ラテン語のsigillum、signumが元で、これは英語のsignに該当するそうです。
signはそもそも印章という意味で、例えば封筒を封印する封蝋(ふうろう)や、日本の印鑑なども含まれるとか。
ここから証明や封印の意味を持つものをシールと呼ぶようになったようです。液体の流出を防ぐコーキングなどもシールですね。
日本ではシールといえば裏面に糊のついた紙切れのことを指しますが、英語圏ではあまり使わないそうです。
ただ、日本で「シール」といいますと、子供向けキャラクターなどのもののイメージが強いような気がします。紙をベースにした、あまり耐久性が高くないものを指すケースが多いのでは?
ステッカーを貼る前に・・・
ステッカーを貼る時は、かならず貼り付け面を清掃して下さい。特に、ステッカーの糊には油分が大敵です。
油分を除去する方法は色々あります。
プレソルベントという専用の脱脂剤、アルコール、シンナー。
クルマやバイクが好きな皆さんなら、パーツクリーナーが手っ取り早いです。
過去に一度、何が一番確実に脱脂できるのかテストしてみた事があるのですが、最も好結果を出したのは、ナンと「中性洗剤で水洗い」でした!!!
洗剤で洗ったあとは、洗剤の成分が貼り付け面に残らないよう、確実に水で洗い流してください。ステッカーの接着力が弱まってしまいます。
ステッカーを注文したくて、ネットで検索したけど・・・意外と少ないステッカー屋さん!?
クルマやバイクのイベントなどで他の参加者と話をすると、「ステッカーを作りたい」という人は多いです。が、その割に、ネットで探しても、意外とステッカー屋さんの数は少ない!
あったとしても、個人ユーザーさんが気軽に注文できるようなお店はなかなか見当たらないですね。
個人ユーザーさんの場合、注文枚数が少なめなこと、その割にデザイン決定までの道のりが大変で、また掛かった手間を価格に反映させると、とんでもなく高いステッカーが出来上がってしまいます。
なので、作れる技術や設備のある会社でも、あまり手を出せないのが現状です。
これは弊社でも同じことで(笑)、「ステッカー職人.com」でデザインデータ持ち込みを推奨しているのはこのためです。
○○という書体でお願いします・・・!?
ステッカーのご注文をいただく際に、お客様からよく言われるのがこれ。ところが、こういうオーダーは、実はとても困る場合が多いのです。
最近は誰でもパソコンを使う時代です。
お客様がお使いのパソコンに入っている書体・・・仮に「sticker職人Z」としましょう。この書体がいいな~と思っても、自分のパソコンに入っていても、他のパソコンに入っているとは限らないのです。
「MSゴシック」とかのマイクロソフト系の書体はWindows系には大抵入っていますので、問題はありません。クルマに例えれば「標準装備」ですね。
「HG」とかはマイクロソフトのOfficeについてきますので有名ですが、例えば今現在私が使っているパソコンには入っていません。(※ご要望が多いので、入手してインストールしたものも一部ありますが)
これは「リコー」の製品だそうで、クルマで言えば純正オプションか、カタログに掲載されている社外オプションといったところでしょうか。
「DF」などの書体(ダイナコムウェア)や「AR」(アーフィック)などもメジャーです。とても広く出回っていますが、「NISMO」や「mazdaspeed」、「無限」とかの社外オプション、あるいは「TRUST」「ヨシムラ」などと同様で、万人が持っている物ではありません。持っていない書体は、場合によっては書体そのものを購入する必要が生じます。
これが「sticker職人Z」なんぞというマイナーな書体になりますと、一デザイナーさんが独自に制作されたものという場合もあり、それがそんなにデザイン的に優れた書体であっても、誰も知らない・誰も持っていない・入手できないor入手に費用がかかる・・・ということになります。
IllustratorやInkscapeでは、フォントのアウトライン化をすれば、他のパソコンでも使えるようになります。
ステッカーの水貼り(ウエット工法)・・・その1
ステッカーを貼る時、エアが入ってしまうのを避けるため、「水貼り」という方法があります。台所用の中性洗剤を水に数滴垂らしたものを糊面にスプレーしてやると、少し「ヌルッ」とした状態になりますので、ステッカーの位置決めが容易になり、エアを押し出しやすくなります。
というのはどこのサイトでも書いてあることですが、一体どれくらいの量の洗剤を溶かしたらよいのでしょう??
コップ1杯に対して1滴とか曖昧な表現をされるケースが多いですが、ここでは確認をする方法をお教えします。(感覚が分かるまでは少し面倒です)
クルマのボディやガラス面など、貼りつける場所にスプレーしてみるのです。
純水の場合は、ツルツルな面に吹き付けると、水が弾いてコロコロの水玉状になります。
少しずつ洗剤を足していくと、水滴がコロコロではなくなり、次第にベターッと濡れるようになります。
「ある量」を超えると状態があまり変わらなくなり、あとは泡の発生が増えます。
この「ある量」というのが一つの目安で、これ以上洗剤の量を増やすと、接着力が弱まってしまいます。
接着力という意味だけで言えば洗剤の量は少なければ少ないほど良いです。
洗剤を混ぜてヌルッとした力を使うだけでなく、純水を使って、純水のコロコロの水玉の表面張力を利用して位置決めを容易にするという方法もあります。
ステッカーの水貼り(ウエット工法)・・・その1
水を使ってステッカーを貼ると、どんなにスクイジ(ヘラ)で押し出しても、接着面に水が残ります。この水はどうなるのでしょうか?
答えは、ステッカーを通り抜けて蒸発します。
カッティングステッカーの場合は、ステッカーが単層ですので1~3日程度で水抜けします。
印刷ステッカーは基本的に印刷の上にラミネートフィルムを重ねた2層ですので、水抜けに時間が掛かります。
気温にもよりますが、1週間ほどたっても抜けない場合は、残った部分にピンホールを開けるなどして抜いて下さい。
ステッカーを貼ったら、エアが入っちゃった!
入ってしまったエアを抜くには、3つの方法があります。その1。剥がして貼りなおす。なんだあ、ソレ・・・と言われそうですが(笑)、これ以上間違いの無い方法はありません。
ただし、剥がす時に伸びてしまったり、ゴミ噛みしてしまうなどのトラブルが発生する場合があります。
その2。エア部分にピンホールを開けて、エアを抜く。カッターの刃の先端(キッチリと尖った状態)などで小さな穴を開け、エアを抜きます。簡単な方法ですが、経年後に穴の切り口が汚れて、穴が目立つようになる場合があります。また、ガラス面の場合、光が透けてしまう場合も。
その3。何もしない(笑)。一定以上小さなエアは、放っておくと消えます。貼ったばかりのステッカーは、まだキッチリと接着しておらず、接着面とステッカーの間にミクロのトンネルが無数に通っています。時間とともに接着し、同時にトンネルを通ってエアが抜けていきます。貼る時にゴリゴリと擦りすぎてしまうとトンネルを塞いでしまい、結果としてエアが抜けにくくなります。
なお、水貼りをして、エアではなく水が残っている場合は、残った量にもよりますが最後は必ず抜けて無くなります。
ステッカー貼りつけが苦手な素材
ステッカーは、くっつきにくい素材、貼りつけできない素材などがあります。クルマのボディの中では、実はガラスが苦手。ちょっと意外でしょ?
ガラスは水がなじみ易いという性質があり、ステッカーとガラスの間に水が入り込んで接着力を弱めてしまいます。乾けば元に戻るのですが、状況によっては細かいゴミなどが入り込んでしまったりして、ステッカーの縁が浮いた状態になってしまう場合があります。
ポリエチレンやポリプロピレンにも接着しにくいです。オフロードバイクの外装は、正にコレ。
普通に使う分には大丈夫なのですが、何かの拍子(たとえば洗車など)で剥がれてしまう場合があります。これは物質特性なので仕方が無い事なのですが、独自の研究により、PPやPEにもそれなりに貼り付けできる素材もご用意しております。
また、ザラザラ面は貼りつけできません。無数の凸凹によって密着しなくなるためです。ツヤ消し塗装面も同様の理由で、接着力が弱くなります。
曲者の塩ビ
世の中に出回っているステッカーの素材は、紙、合成紙、PET、アルミ箔、オレフィン、塩ビなど様々。ステッカー職人.comで製作しているステッカーは、ほとんどが塩ビです。
近年、完全に悪者扱いされている塩ビですが、ステッカーの素材としては今のところこれ以上のものはありません。
塩ビのフィルムには、縮もうとする性質と、熱を掛けると伸びる性質を併せ持っています。
立体物に貼る場合は、熱を掛けて伸ばしながら、逆に熱を掛けて縮ませて、球体にも施工する事ができます。
ステッカーを剥がすには・・・?
ステッカーそのものは普通に剥がすしかありませんが、剥がしにくい場合はドライヤーなどで温めるとスンナリと剥がれてくれる場合があります。また、貼り付け場所が溶剤に侵されないような素材ならば、ティッシュにラッカーシンナーを含ませて貼り付けておけば、5分程度でヘロヘロにふやけます。市販のステッカー剥がし剤も随分試しましたが、正直なところ、使い物になりません。ちなみに、ステッカー職人は剥がしのテクニックも一級品!!
人に驚かれる事が良くあります。
ステッカーを剥がした後、糊を取る方法
入手しやすいものとしては、灯油、ベンジン、ジッポーオイル、パーツクリーナーなど。ステッカー職人は、塗料シンナー(ペイントうすめ液)と、「ヒシコート」という専用のアルコールを使っています。
工業用のアルコール(メタノール)でも取れないことはないのですが、そのままでは揮発性が高くて使いにくいです。エタノールを混ぜると使いやすくなります。
あと、裏ワザに、「鼻の脂」を使うという手があります。自分の鼻の頭に浮いた脂で残った糊をこすると・・・あら不思議!!
とてもキレイに取れます(笑)。
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